≪考察≫編 第1回 「Ο現れし 理系の 血脈」
記入日:03/08/13

今回のお題:各サーバーの名前について。

「.hack」の舞台となるネットワークゲーム「The WORLD」は「Δ(デルタ)サーバー」「Θ(シータ)サーバー」「Λ(ラムダ)サーバー」「Σ(シグマ)サーバー」「Ω(オメガ)サーバー」の5つのサーバーで運営されている、という設定になっていますが、このギリシャ文字、選び方がどうも理系くさい

ギリシャ文字は、以下の24個。赤くなっているのが「The WORLD」のサーバー名として使われている文字。

大文字→ΑΒΓΔΕΖΗΘΙΚΛΜΝΞΟΠΡΣΤΥΦΧΨΩ
小文字→αβγδεζηθικλμνξοπρστυφχψω


この5つ、順番こそギリシャ文字の「アルファベット順」ですが、「アルファベット順で5つ取る」と言われたら頭から5つ取って「Α、Β、Γ、Δ、Ε」にするのが普通だと思いません?
そこをあえて「Δ、Θ、Λ、Σ、Ω」というランダムな選択を行っている。
これはなんかあると思ってちょっと考えてみました。

最初に浮かんだのが、「形の面白さ」。
最初から5つ取った「Α、Β、Γ、Δ、Ε」には、英語(正確にはラテン系言語)のアルファベットの大文字と同じ形の文字が3つも(A、B、E)含まれています。
読みこそ「アルファ」「ベータ」「ガンマ」「デルタ」「イプシロン」ですが、これじゃ見た目的に面白くない。
だから形が面白い「Δ、Θ、Λ、Σ、Ω」が選ばれたのかな、と思いました。

しかし、アルファベットにない形の文字なら、他にも「Γ、Ξ、Π、Φ、Ψ」があります。
特に形の面白さで言ったら「Ξ(クシー/クサイ)」に優る者は居ないでしょう(何)

つー訳で、これだけじゃ説明不能。
きっとまだ別の理由があるんだろう。

考えることしばし。

「Δ、Θ、Λ、Σ、Ωねぇ・・・。
 デルタ。
 デルタ地帯?
 シータ。
 「天空の城ラ○ュタ」の主人公?(違)
 あー、(かく)ってθだなぁ。sinθとか(何)
 ・・・ん?
 Δ・・・『微少量』なんてのもあったな?
 Λ?小文字なら『波長』だよな?
 Σは数学の『数列の和』だし、
 Ωは『オーム』と読めば『抵抗値』だ!これも小文字にすれば『角速度』か!!。」

そんな感じで、突然理系スイッチがONに(何)
考えてみたら、「ハッカー」だの「ウイルス」だの「フラグメント」何だの、コンピュータ用語(そんなに一般的でないモノもあり)を話の根幹に持ってくる人たちの中に、理系が居ないわけはない(何)
それにこれらの文字は高校以上で理系やってりゃ絶対目にする文字だしな。
そうか、そういうことか(何)
どうやら、高校までの数学及び物理、化学などの理系科目でよく出てくるギリシャ文字で、かつ形の面白いモノ、ではないかと。
そう言う結論に達しました。


せっかくだから、具体的にどういうモノか、文系の人にも感覚だけでも掴んでもらおうというちょっとの配慮はしてみたりなんかしつつ、軽ーく説明(何)
理系ネタに詳しい人には間違って映ることもあるかもしれませんが、そこら辺はスルーの方向で(何)

Δ 「ちょっと」の量を表す。
図では、「小さい面積」を表す。(「面積」は「S」で表すことが多いので、それに「Δ」をつけて「小さい面積」。)
数学の教科書の「関数のグラフで囲まれた部分の面積を求める」ってとき、その導入部分とかで目にしますな。

面積に限らず、「長さ」「時間」「仕事」「エネルギー」等々、どんなものでも「ちょっと」の時は「Δ」を付ければ「ちょっとの〜〜」を表すことが出来るというスグレモノ(何)
Θ 通常小文字(θ)で、「角度」を表す。
「90°」とか「180°」とか具体的に言えるときは良いけど、微妙すぎてわからん時とか、一般化するときとかには「θ」という文字で置きかえる。
Λ 通常小文字(λ)で、波の「波長」を表す。
光も、音も、電波も、放射線も、どれもみんな「波」ですが、どれも同じように波長は「λ」で表すことが多いです。
Σ 数学で使う記号。
「和」を表します。
似たようなモノをずーーーっと足し合わせるという感じ(何)
Ω 大文字(Ω)は、「電気抵抗の単位」を表すのに使われます。
読み方は「オーム」ですが。
小文字(ω)は、単振動(振り子とか)の動きを数式で表すときに出てくる「角速度」ってヤツを表すのに使われます。

「角速度」とは、簡単に言えば、「1秒間に何度振り子が振れるか」を表す量のこと。