illusion5 「保健のせんせい」
放映日:2001.5.01


☆ストーリー紹介(詳解?)★

 なんだか気分が悪そうなハレ。どうやら風邪を引いてしまったようである。そこで保健室へ行こうとするが、保健の先生に対するみんなの評価はバラバラ。どうやら「怖い」という証言が多いようだが・・・・
 
 グゥと一緒に、恐る恐る保健室に行ってみる。そこにはクーラーが入っていて、白い長髪の保健の先生がいた。
 しかし、ハレが心配していたのとは全く逆で、その先生はとても優しく対応してくれた・・・・かに見えた。ハレがとある一言を発するまでは。その先生は、ハレが「オレ」と言った瞬間、要するにハレが男だと分かった瞬間、ハレを突き飛ばした。なんともひどいヤツである。
 それにとどまらず、グゥが顔を変えて保健医の相手をしたときは急に優しい態度になるわ、グゥにウェダを呼びに行かせたら「君のお母さん、美人?」と聞いてくるわ、さらには、ウェダは酒飲んでべろんべろんだから来られないと知ると、ハレを追い出すわ、もう「クサレ医者」の言葉がぴったりな対応をする。
 追い返され、家へ帰ったハレ。しかしそこに待っていたのは酔った母と散らかった部屋。休むことすらままならない少年であった。

 翌日。風邪引いてるヒマもないのかもう回復し、学校に行ったハレ。そこでマリィに父親のことを訊ねられる。聞かれてはじめて「そういえば考えたこと無かった」と気付き、帰ってウェダに聞いてみたところ、普段のウェダとはなんだか違った感じの反応が返ってきた。どうやらあまりいい思い出がなかったらしい。しかも「最低な性格破綻者」と言うのを聞いてショックを受ける。それでもまだ気になったハレは村のみんなに聞いて回るが、収穫は無かった。

 その夜、集会について行ったハレ。そこでまた保健医と出会う。保健医はまだウェダと会いたいようだが、阻止しようと頑張るハレ。しかしその努力もむなしく、ウェダの方から来てしまった。
 が。なんとウェダと保健医は面識があったようだ! 親しげに会話しているし。今までの自分の行動はなんだったんだと思うハレだった。
 しかし。ことはそれだけでは終わらなかった。「(ハレの)父親は誰なの?」と保健医が訊ねたところ、ウェダは「先生よ」と即答。保健医自信を含め固まる一同。ショックを受けたハレは集会所を飛び出していった。

 あんな最低な男が自分の父親と知り、思い悩むハレ。「母さんと会いたくない」「家出したい」と言い出すハレ。しかし、両親のいないグゥに諭され(?)、家に帰ることを決心する。
 ・・・・・・しかし、そこにはウェダに絡む保健医の姿が。少年の苦悩は終わらないのだろうか・・・・
 
★コミックとの対比☆
解説番号 主なシーン・セリフなど コミックのページ
風邪を引いたハレ
保健室でのできごと
1巻P144〜158
(illusion9)
マリィに父親のことを聞かれるハレ。
気になってウェダや村中の人に聞き回る。
1巻P159〜175
(illusion10前半)
集会のシーン
ハレの父親は保健医と判明。
ショックを受け飛び出すハレ。
家出しようかとも思ったけど、やっぱり帰ってきた。が、そこには保健医の姿が・・・
2巻P6〜22
(illusion11)
☆詳しい解説★

1:保健医との遭遇
 ほとんどコミックと同じです。違うのは、薬知らないグゥがコンタクト保存液とかエロ本を持ってきたシーンがカットされた程度です。

2:ハレの父親は誰?
 ここもほぼ同じです。が、原作の10話の後半の、グゥがウェダのところに行こうとしていた保健医を殴打し、校舎裏に埋めようとしたシーンが全面的にカットされています。

3:運命のお時間(爆)
 ここは細かな点がかなりいじられています。多いので箇条書きに。
・「母さんがいればそれでいいじゃないか」といったハレが思っているシーン(コミックでは10話後半に相当)が挿入されている。
・父親が保健医と判明したとき、ハレがしっかりと自分の耳で聞いている。
・グゥによる「父ポクテ」が雷に照らし出されている。
・「だったらおかん殺っちまえや」的セリフはカット。
・グゥがハレを諭す(?)シーンで、マリィの名前が出てこない。
・「ああ?ハレは家出するんでしょ?」のあとのグゥの対応があまり冷たくない(笑)
 と、これぐらいです。
★個人的な感想(爆)☆

 この話題はかなり重要な話題だからか、コミックから大きくそれることなく、コミックでは3話に別れていたのが1話にまとめられていて良かったと思います。

 ただ、少し残念なことがあります。
 一番大きいのは、上の2のシーンで、グゥが保健医を埋めようとしたシーンがカットされたことでしょうか(爆) 校舎裏で、ざっくざっくと「死体」を埋めようとしているところをハレに見つかったグゥの反応がなんともよかったのに・・・・・(爆笑) もう一つは「もうおかん殺っちまえや」のセリフもカットされたのは残念です(爆)どこか別の回で再利用してくれないだろうか(爆)

 でも、もちろん良かったこともあります。
 グゥが「ポクテ父親説」を唱えたときにハレが想像した「キャッチボール」と「兄弟」のシーンに声までついてたこととか、最高だったのは「あんなのが父親ならまだポクテの方がマシだぁぁぁ!!」と叫んだハレの前に現れる、グゥ扮する「父ポクテ」が、稲妻に照らし出されていたシーンです(笑) コミックより遙かにインパクト強くてもうステキ(爆笑)
 それから、2つの「見逃しきれない間」がいい具合に再現されていたのも良かったです(笑)
★5年後の感想☆
視聴・記入日:2006.05.15

クライヴ先生初登場の回。原作もアニメもかなり突っ走ってたシリーズ序盤にしてはシリアス分多めな話なのでギャグは比較的少な目ですかね。
今思えばクライヴ先生はこのころが一番イカレてたんじゃないだろうか(笑)
多くのキャラがシリーズが進むに連れてヘンな事になっていくなか、一人逆の道を走って性格がどんどん丸くなってった気がする。
男か女かで露骨に態度変えることも無くなったし、設定も人妻ハァハァもウイグルに取られちゃったし。
ダマ騒動収束後あたりからは特にそれが顕著かも。もしかしたら原作の現時点では一番常識人なのかも知れないという可能性までw
まぁ、性格丸くなったけどそのせいでキャラ的にインパクト無くなったからか、ずっと出てこないがな(爆)

あとよく考えてみたら、グゥがあまり裏の心なくハレを助けたりなぐさめたりしたのって、結構珍しい例ですね。
大半はグゥがハレのために何かすると、後でなんかしらのオチが付くというパターンだけど、今回はグゥのおかげでかぜ薬もらえても別にオチはなかったし。
まぁこの後ハレの心が休まる事はなかなか無いからたまにはいいか(爆)


5年前との比較。
あぁそうか、「ざっくざっく」カットだったのか忘れてた(爆)
流れが結構しっかり再構築されてたから気にならなかった。
むしろ気になったのは父親が保健医だと分かってショックで集会場を飛び出したハレに降り注ぐお馴染みの豪雨。やっぱりアレは各話の最後に持ってくるからこそいいのであって、途中で使われてもなんか馴染まないな。
まぁ、雷に照らされるポクテグゥは良かったけど。
集会場出たとき既に雨が降ってたとかでも良かったかなとは思います。