illusion15 「ポクテ伝説」
放映日:2001.7.10


☆ストーリー紹介(詳解?)★
 「迎えに行くから・・・どこにいても、何年かかっても・・・・だから待ってて」
 「うん・・・私、がんばるから・・・負けないから・・・絶対迎えに来てね」
 という、家を出るときの夢を見たウェダ。しかし、その声の主が誰だか思い出せないでいた。

 学校へ行ったハレ。レジィ先生はいつも通り眠いらしく、「一時間目は昼寝だ!」というが、生徒全員のひんしゅくを買う(当たり前)。仕方ないので、「じゃぁ宿題だ!」ということに。
 突然「自由研究」となって何やろうか悩むハレ。するとグゥは「動物の生態調査とかどうだ?たとえば・・・・バカップル」といって、アディーとチェットを指さした。
 二人はいつも通りのマイワールドっぷりで、ハレも苦笑するほかない。
 しかし、二人の「あたしたちの愛の伝説を世界中に広めて〜vvv!」と言うセリフを聞いて、村の伝説を集めることを思いついた。

 というわけで、家に戻ってまずベルに聞いてみた。
 するとベルは「ピアスの穴から視神経が出てきていた」というちょっと怖い話を聞かせてくれた。
 次に、通りがかったアシオにも聞いてみたら、「海に遊びに行った友達が、転んで膝すりむいてしまい、しばらくしたら痛みがひどくなって医者に行ったらすぐ手術と言うことになり、膝のお皿開いてみたら、ちっさいフジツボがびっしりくっついてた」という、これまた怪談めいた話をしてくれた。
 まだ他にもあると言うが、ハレは怖いのか走って逃げていった。
 で、逃げていったら今度は長老に出会った。そこでハレは長老ならこの村の伝説を何か知っているだろうと思って聞こうとした・・・けど・・・・グゥの姿を見るなり怯えきった様子で遠くの木の陰に隠れてしまった。こりゃ聞けないなと思っているとグゥが、「そんなところでは話もできまい。もそっと近う寄れ」と言ってくれた。また「この世間知らずに村の伝説でも話して聞かせよ」とも言ってくれた。長老は未だ絶対服従らしく、ハレに伝説を話してくれることになった。その伝説とは・・・・・「ポクテ伝説」!
 白くなるハレ。
 でも構わず長老は続ける。
「古来ポクテはこのジャングルで神としてあがめられていた。しかしあるとき、赤子連れの女がジャングルで行方不明になったのじゃ。川を渡ろうとして失敗したのか、女は川の下流で発見されたんじゃ。しかし連れの赤子は見つからんかった・・・・・ しかし1年後偶然村の者がポクテの巣で2歳ぐらいになる赤子を発見した。そう!!ポクテに育てられていたのだよ! それ以来ポクテは心やさしい生き物として村の大切な食料源となっとるんじゃよ・・・」
 前半はそれらしいけど、食料源とどういう関係があるんだか・・・
 しかし、最初白くなってたハレも気になってきたらしく、その赤ちゃんがどうなったのか聞いてみた。
 すると、まだ生きているらしい。しかも・・・・その赤ちゃんはなんとハレの家の隣に住んでるレベッカらしい。
「それは伝説と言うより思いで話のレベルなんじゃぁ・・・」と再び脱力するハレ。

 長老の家からの帰り際、本当にそうなのかどうか本人に聞こうと思って、レベッカの家に寄るハレとグゥ。
 すると、レベッカは留守だったが、突如頭の上からポクテが・・・・
 そして上を見上げると・・・・・・そこにはポクテがうじゃうじゃと!!!!!!!

 その頃、ハレの家にはクライヴがやってきていた。しかしベルに「お嬢様はただいま外出しておられますゆえ、今日のところはお引き取り下さいv」と、後ろでめっちゃ寝ているにもかかわらずそんなことを言われたため口げんかしていた。しかしベルの抵抗もむなしく、2人の声で起きたウェダはクライヴとともに集会へ。後にはドアから半身をのぞかせて「お嬢様お嬢様お嬢様お嬢様お嬢様お嬢様・・・・・・・」とハンカチを噛んでるベルとアシオが残された。

 場面は戻ってレベッカの家。
 よく見てみたら、ポクテ達は部屋の片づけ、洗濯、皿洗いとかの家事をしていた。
 これはやはりポクテに育てられただけに何匹も飼ってるのか?そしてポクテ使い?!
 とか思っていると、突然ポクテの姿が消えた。すると、まもなくレベッカが帰ってきた。
 するとレベッカは「あれ〜?また部屋が綺麗になってる〜?」・・・・ってあなた気付いてないの?!じゃぁこれって・・・ポクテの・・・「親心」・・・?

 本人に確かめるまでもなく状況証拠がそろってしまったので、ハレはレベッカにも何か伝説を知らないかどうか聞いてみることに。すると、「鏡を2枚、合わせ鏡にすると、夜中の12時になると鏡の奥からポクテがやってきて、鏡と鏡の間をすり抜ける一瞬にポクテを捕まえられたら何でも一つ願いが叶う」っていう伝説を聞かせてくれた。

 レベッカは集会があるからと、出かけていった。するとすぐにポクテが出てきて片づけ。ポクテも大変だね〜
と思っていると、グゥがポクテを飲もうとしていた。慌てて引っぱり出すハレ。ずるずるずるずる出続けるポクテ。しかも最後にゃ誠一のおまけ付き。さらには後からともよさんも出てくるし、挙げ句の果てに山田さんまで。しかも口からはみ出て完全に外に出てしまうし、この辺見物してこうとか言ってるし。ハレが睨んだら、グゥも戻したけど。

 そんなこんなで帰宅したハレ。すると、ベルはまだ「お嬢様お嬢様お嬢様お嬢様お嬢様お嬢様・・・・・・・」とやっていた。
 ベルはとりあえず放っておいて、ウェダを迎えに行くアシオとハレとグゥ。
 ウェダは酒を飲んでて酔っぱらっていた。
 「まだ帰りたくない〜!」と抵抗するウェダを無理矢理連れ出そうとするアシオ。
 そこで酔ってるからなのか突然、昔アシオのこと好きだったというウェダ。するとアシオは「俺は今でも好きやで〜」と。周りのみんなも酔っているので、全員で「新カップル誕生ねぇ〜」「おめでと〜」とはやし立てた。そしてその誤解を解かぬまま、アシオにつれてかれるウェダ。
 その帰り際、なんだかいい雰囲気の二人。誤解されても別にイヤじゃないというウェダ。
 そしてその時、アシオの「迎えに行きますよ、どこにいても」と言うセリフを聞いて、あの夢の声の主がアシオであったことを思い出すのだった。
 そしてそれを見ていたハレは、「2人は恋人同士ってよりも家族って言うか兄弟みたいだな」と思うのだった。

 翌朝。
 宿題のことをすっかり忘れていたハレ。
 グゥもやってないから少しは・・・と思っていたらいつの間にかボトルシップなんか作ってるし。
 あぁどうしようどうしようと思っていると・・・・・・・・・・・・・・・
 レジィ先生は、すっかりわすれていたのだった。 
★コミックとの対比☆
解説番号 主なシーン・セリフなど コミックのページ
「迎えに行くから・・・何処にいても・・何年かかっても・・・」という夢を見たウェダ
「母さんにもそーゆー些細なことで悩む脳ミソがあったんだ・・・」
4巻P24〜26
(illusion34)
自由研究を課題に出されたハレ達。
ベルとアシオの都市伝説。
オリジナル
長老に伝説を聞く。
その名は「ポクテ伝説」
伝説の主人公は隣のお姉さんことレベッカだった。
本人に直接確かめようとレベッカの家によると、天井にポクテが・・・
1巻P133〜137・3コマ目
(illusion8)
「お嬢様はただいま外出しておられますゆえ、今日のところはお引き取り下さいv」
ベルvsクライヴの口げんか(笑)
3巻P126〜127・3コマ目
(illusion29)
ポクテが家事をしている。
ポクテが突然になくなったと思ったらレベッカが帰ってきた。
レベッカはポクテが家事をしていることに気付いていないらしい。
1巻P140・1〜3コマ目
同P141・2〜6コマ目
(illusion8)
レベッカが語る伝説 オリジナル
ポクテ飲み込もうとしているグゥ。
吐き出させようと引っ張ったら、中の人が3人とも出てきた。
1巻P138〜139
(illusion8)
「集会なんて口実だもん・・・ウェダちゃんと2人で出かけたかっただけ」
ボスッとクライヴをたたいて「やぁだ〜先生ったら真顔で冗談言うんだから〜」
オリジナル(?)
ハレ帰宅。
まだやってるベル。
「お嬢様にふさわしい殿方はもっと背が高くハンサムで・・・・(以下略)」
3巻P127・4コマ目
〜128・2コマ目
(illusion29)
10 ウェダを迎えに行ったアシオ達3人。
「あたしアシオのこと昔好きだったのよ〜」「俺は今でも好きやで〜」
はやし立てる一同。
帰り道、アシオのセリフであの夢の声の主がアシオであることを思い出すウェダ。
3巻P134〜139・1コマ目

4巻P37・2コマ目〜39・2コマ目
11 翌朝。
宿題忘れてたぁぁぁ〜!!!!!!!
オリジナル
☆詳しい解説★

1:昔の夢
 原作通りです。セリフも一字一句違わないと言っても過言じゃないってくらい忠実です。

2:都市伝説
 久々のオリジナルシーンです。
 原作では「伝説を聞き集める」動機は「子供じみた冒険小説に感化されて」(笑)でしたが、アニメではこのシーンの通り、「学校の宿題」として調べることになりました。ちなみに原作の方で、伝説を聞きに来たハレに長老は「学校の宿題か?」と聞いていました。

3:ポクテ伝説
 原作のこのシーンの前半部分は、「illusion3 胸毛でGO!」で使われたため、一応除かれていますが、長老が木の陰に隠れたりすると言う別の形で「長老はグゥ恐怖症&グゥには絶対服従」という事柄が描かれています。
 その後の「ポクテ伝説」の内容は全く変化ありません。
 その他の変更点は、伝説を聞いた後レベッカのうちへよるまで、原作ではグゥが「毛が・・・・」と狙うコマがありますが(笑)、これも「illusion3 胸毛でGO!」で使ってしまったためカットされ、代わりにハレが長老に「ありがとう」と言ったことに対して「心にもないことを・・・」とグゥが突っ込んで・・・というシーンが挟まっています。
 レベッカの家に着いてからは、天井にポクテを発見した時点で一旦切れ、CMに入ります。

4:ベルvsクライヴ
 ここは、1と同様全く同じです。
 ベルとクライヴの口げんかのセリフはだいぶ増えてましたが(笑)

5:おやごころ
 3の続きのシーンです。このシーンで使われたコマのセリフとかは変わっていないのですが、流れはだいぶ変わっています。原作の方では、A.ポクテ発見→B.ポクテ飲もうとしているグゥ→C.引っぱり出したら付いてくる誠一→D.ポクテが家事しているところ発見→E.誠一出したまま外に出ようとするグゥ→F.グゥ帰る→G.レベッカ帰宅という流れです。この5のシーンではADGという順番で並べています。(その他のシーンは7の解説参照)

6:レベッカの伝説
 オリジナルです。この伝説は信憑性高いかも?(笑)

7:誠一とともよと山田さん
 (5の解説も参照して下さい)
 ここでは、上記のシーン名BC(改)→E(改)が使われています。Bのシーンは全く同じとは言えませんが、ほぼ同じです。Cでは、原作では誠一さん一人が頭だけを出していますが、アニメでは中の人3人とも、それも全身外に出ています。そのため、続くEのシーンも変わっていて、原作ではグゥが口から誠一の顔が出た状態で外に出ようとしていましたが、アニメでは3人が自分の足で付近を見物しようかと言い出しました。またその後ハレも一緒に中に戻されてしまうシーンが追加されています。
 ちなみに、Fのシーンと、1巻P142のシーンは使われませんでした。

8:ウェダとクライヴ
 おそらくオリジナルだと思うんですが、似たようなシーンをどこかで見たような気がしてなりません・・・

9:ベルの理想
 原作とほとんど変わっていません。ただ、原作ではこの後ウイグルが絡んできますが、アニメではそれはありませんでした。

10:アシオとウェダ
 こちらは、原作の、似たシーン2つを一つに融合させています。
 違う点は、まず前半、集会所の外で眺めているハレ達ですが、9で書いたとおりウイグルが絡んでいないのでもちろんいません。それから、3巻P136・2コマ目でグゥが首飛ばしてますが、アニメではハレも一緒に飛ばしてます(笑)
 それから後半。4巻P39の最後の2コマがカットされています。

11:翌朝
 こちらもオリジナルです。
 10のシーンから原作に忠実に進むとすれば、ここで都会に行くことになりますが、それはまだのようです。
★個人的な感想(爆)☆

 今回は、様々なシーンをごちゃごちゃといろいろ組み合わせて順番変えて・・・と、原作から見るととても複雑な構造になっているんですが、一つの流れとして上手くまとまっていて、またつなぎも違和感なくて、本当に素晴らしい構成だと思います。特に、10のシーンは、原作での似た情景の2シーンを見事に繋げたなぁと思います。
 まぁ、そのお陰で今回このコミックとの対比、むっちゃ苦労しましたが(爆) 11までいったなんてもちろん初めて(爆) もう、いっぱいいっぱい(核爆)

 それから、前回触れることなくスルーしてしまった昔の夢が、ここに来てやっと触れられました。原作を知らない人にとっては、前回の夢のシーンは伏線となっていたんですね。(伏線と言えば1話冒頭でいきなりウェダの過去を見せましたが、あれも14話まで引っ張られる長ーーい伏線だったんですね。)

 あと、今回の出演キャラは、ハレ、グゥ、ウェダ、クライヴ、長老、レベッカ、レジィ、ベル、アシオ、ラヴェンナ、グプタ、マリィ、ウイグル、トポステ、ワジ、アディ、チェット、誠一、ともよ、山田ひろこ、と、メインキャラと準レギュラー陣が総出演しています。原作のシーンをいろいろ持ってきた上に多少変えているのでこんなことになった模様です(笑) EDのキャストリストは見物ですよ(笑)

 ってか、都会はホントいつ行くんでしょうね〜 次回でもないようですし。
★5年後の感想☆
視聴・記入日:2006.07.23

ポクテ伝説、その実はレベッカに関する昔話、と言う回(何)
まさか再来するとは思ってなかったけど、ちょうど最近ガンガン本誌の方でこれに関する補足ネタとでも言うべき回が描かれてましたね。昨日発売のコミック5巻にも収録されてるかな?(ここ札幌では基本2日遅れ、土曜発売だともっと遅れることもあるので7/23の時点ではまだ手に入ってませんorz)
あとそれだけでは時間が持たないのでオリジナルの都市伝説ネタを付け足し、さらにアシオとウェダの関係も持ってきたりしてまぁ話の軸が2本有った感じですね。
本放送時の感想に有るとおり今回は原作と比較するとあちこちからいろいろツギハギしてるんですが、原作の流れをすっかり忘れた今見ても確かに全く違和感のない繋げ方でした。
上の対比表を今読んでみたけど、ホント良くこれだけ分解して再構築したなぁ。

ところで今回だけでなくCDドラマで2度も繰り返されてた「都市伝説」ネタ、今思えばどういう経緯でそんなネタやることにしたのか若干気になるな(笑)
それからあのサブタイ画面の異様なロゴは何w
そして今回どういうわけか無駄に名前のあるキャラほぼ全員集合。あとにも先にも、OVAまで含めてもこんなにエンディングのキャスト欄が多かったのはこの回だけみたいです(笑)
さらにスタッフ的にも、絵コンテ、演出、作画監督がそれぞれ2人ずつ居るという珍しい体制だったけど一体何だったんでしょうねぇ。メインスタッフ一覧みたら作監二人って今回だけみたいだけど。

そんな感じでいろいろ気になった今回でした(何)


てゆーかグゥ、口からはみ出したネコ戻したとき「んがっくっく」とかやってたのかw 今初めて気づいたw